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- 銅 ベースメタル ニッケル レアメタル
インドネシア:Antamのニッケル、銅、ボーキサイト開発プロジェクト状況
PT Antam戦略開発部長は、同社のニッケル開発プロジェクトについてJOGMECジャカルタ事務所の取材に応じて以下のとおり回答した。
(1)Buliプロジェクト(北Maluku州Halmahera島、FeNi製造プロジェクト):FSが完了し、現在複数外国企業と交渉を行っている。ただし、鉱山開発はAntamが単独で行い、外国企業はFeNiプラントのみ参入可能。プラントは年産能力27千t、2014年完成予定。
(2)Gagプロジェクト(西Papua州Gag島):Heap Leachingによる湿式製錬を活用して開発する。一時期BuliプロジェクトとのパッケージでFeNi用に開発する計画であったが、Gagには低品位リモナイト鉱石が多く、FeNiには当該鉱石が活用できないため、Buliプロジェクトとは分離して開発することとした。本プロジェクトはCOW(鉱業事業契約)による鉱業権(ただしAntam権益100%)であるため、鉱山開発からプラント建設までの一貫した外国企業の参入を募っている。
(3) Pomalaa FeNi製錬所(Sulawesi島)拡張計画:現在3炉合わせて年産能力22~24千tであるところ、2013年を目途に30~35千tへ拡張する計画。
(4)以上の計画により新鉱業法による生産物国内高付加価値化義務を履行でき、2014年1月までの同義務猶予期間終了後は、ニッケル鉱石輸出に頼らない経営が可能となる。
(5)銅製錬所建設計画については、Batu Hijau銅・金山の権益獲得ができなかったため、プライオリティは低下した。
(6)Tayanボーキサイト開発・化学用アルミナ精錬所プロジェクト(西Kalimantan州):昭和電工(株)及び丸紅(株)との共同事業は、450百万US$まで上昇した開発費の見直しが完了し、3月初旬に入札を実施予定。2010年半ばにファイナンスもセットしたい。
(7)アルミナ精錬所プロジェクト(西Kalimantan州):中国Hangzhou Jinjiangグループ(杭州錦江集団)との共同事業は、FSが完了しつつある段階。年産能力100万tのアルミナ製錬所の2013年末~2014年初頭の完成を目指している。
