ニュース・フラッシュ
2010年2月2日
調査部
渡邉美和
中国・モンゴル:中核海外ウラン業司、カナダ企業買収を通じてモンゴルウラン権益獲得
2月1日の中国現地報道によると、カナダのウラン探査採掘企業のKhan Resources Inc.(本社:加Toronto)は、中核海外ウラン業公司が提案していた5.65百万C$(52.90百万US$)での買収に同意した。これを通じて同公司はモンゴルDornodウラン鉱の権益を獲得した。
Khan Resources社によれば、中核海外ウラン業公司の提示価格は1株当り0.96 C$であり、これは同社の1月最終週末の株価より12%のプレミアム加算額である。中核海外ウラン業公司は中国の中核集団の子会社であり、Khan Resources社は、現在、Dornodウラン鉱山の58%の権益を保有し、開発採掘許可の更新を申請していた。
Dornodウラン鉱山の埋蔵量(U純分ベース)は約2.2万tであるが、更に探査が進めば、資源量が増加する可能性がある。モンゴルの現状のウラン資源量は、世界で第15位(※ウランハンドブック2008(JOGMEC)によれば第12位)である。気候変動問題や中国はじめ世界的な原子力発電所建設の動きから、モンゴルのウラン資源はますます世界中の関心を集めている。
2009年12月には、Khan Resources社は、ロシア国有のウラン企業であるAtom Red Met Zoloto社(ARMZ)の買収提案を拒絶している。ARMZ社はDornodウラン鉱山の21%権益を有していたが、その買収オファー価格は1株当たり0.65 C$であった。
