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ニュース・フラッシュ

鉱種:
コバルト モリブデン レアメタル
2010年2月10日 ロンドン 萩原崇弘

英国:LMEがモリブテン・コバルトの上場を前にレセプション及びセミナーを開催

 LME(ロンドン金属取引所)は、2010年2月22日から予定されているモリブテン及びコバルトの先物取引の開始に先立ち、2月9~10日に世界各国の関係者を招いたレセプション及びセミナーを開催した。
 レセプションは、LMEのリング(立会場)において、資源メジャーやモリブテン・コバルトに関係する貿易商社、探鉱事業者等、200名を超える業界関係者を招いて行われた。日本からは商社や鉱山関係企業が参加した。
 多くの招待客を前に、LME最高経営責任者のMartin Abbott氏は、「リングにこれ程多くの人がいるのを見たのは、初めてである」と笑いを誘いつつ、2週間後に迫ったモリブテンとコバルトの先物取引開始について、「重要性が高まったため上場することとしたが、本当のビジネスに結び付くかは不明であり、LMEとしてはチャレンジである。しばらくの間は色々な事があると思うが、関係者に役立つように努力したい」とスピーチした。
 参加者からは、「コバルト・モリブテンの取引価格は、これまでMetals Bulletinが数社からのヒアリングにより価格を提示してきたが、LMEでの価格は透明性が確保される」との声がある一方、「投機資金の流入により価格が乱高下する懸念がある」や、「コバルト・モリブテンの上場に関する業界としての関心は決して高いものではなく、今後数か月は様子を見守っていきたい」などの声があった。
 本上場については従来から業界内には賛否両論があり、しばらくは様子見の時期が続くのではないかと見られる。

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