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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2010年3月15日 ジャカルタ 小岩孝二

インドネシア:Grasberg銅・金山、インドネシア資本への株式委譲について

 地元紙等によると、Grasberg銅・金山を操業するPT Freeport Indonesiaは、その株式の9.36%を地元Papua州政府に売却することで交渉中であり、2010年中には売却が完了する見込みであると同社広報担当者は述べた。同銅・金山の株式委譲義務については経緯が複雑であり、現在インドネシア政府が9.36%を所有しているが、1991年12月に再締結されたCOW (鉱業事業契約)では2011年12月までに51%の株式をインドネシア資本に委譲しなければならない旨が定められているとされている(ただし、株式市場で20%を売却すれば、これを含めて45%委譲すれば良いとされる)。一方、COW締結後に外国投資関係法の改正があればそれに従うという規定があるともされており、現行の外国投資法は100%外国資本保有も認められていることから、同社は、「当社には株式委譲義務は存在しないが、地方政府との良好な関係維持のため、その株式の一部を売却する方針である」旨をコメントしている。更には、新鉱業法では生産開始5年後には株式の20%はインドネシア資本が所有するよう定めており、20%は売却されなければならないとも考えられる。同社の株式には、PT Antam等の国営鉱山企業やBatu Hijau銅・金山の株式を地元州・県政府とのJVで獲得したBakrieグループ等も関心を示しているとされ、今後の展開が注目される。

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