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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2010年5月10日 調査部 渡邉美和

中国:電気鉛、電解銅などの能力拡張報道相次ぐ

 5月初旬、鉛製錬や電解銅の生産能力拡張に関する報道が以下のように相次いだ。
 [1]河南省済源市金利冶錬有限責任公司の20万t電気鉛設備の導入
 同社は現在年産能力として電解鉛15万tなどの生産能力を保有していたが、2009年の血中鉛濃度異常事件の発生以来、鉛焼結機ラインを淘汰し、国内最新鋭の酸素底吹き熔煉設備で20万tの鉛生産設備の導入拡張を図っている。同設備は金属回収率も高く、これにより省エネや環境目標の達成が可能となる。既に2009年末に着工し、2010年中には生産開始の予定。届け出によれば、これにより同社の鉛製錬能力は30万t/年になり、アジアで最大の豫光金鉛社の鉛生産能力と並ぶこととなる。
 [2]広東清遠雲銅有色金属有限公司傘下企業、7月に年産10万t設備生産開始
 雲南銅業股分有限公司の傘下企業である広東清遠雲銅有色金属有限公司は、同社傘下の銅精錬企業が年産精錬銅10万tの設備を7月1日から稼動させ、生産開始することを明らかにした。この計画では第一期として計画されていたが、第二期では3年ないし5年の間に精錬銅40万tとする計画とのことであるが、詳細については明らかにされていない。
 [3]新疆有色五金銅業公司、10万t銅精錬所プロジェクト着工
 新疆有色五金(原文では金を上に一つ下に二つ重ねた字)銅業(以下「五金銅業」)有限責任公司は、阜康市(新疆ウィグル自治区昌吉回族自治州)の重化学工業パークで10万tの銅精錬所プロジェクトを正式着工した。
 五金銅業は、新疆有色集団公司傘下の新疆新金(原文では金を上に一つ下に二つ重ねた字)鉱業股分有限公司と福健紫金鉱業の傘下企業である新疆阿舎勒銅業股分有限公司が共同出資して成立した企業で、銅精錬所の生産開始予定は2012年6月である。

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