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ニュース・フラッシュ

2010年5月24日 リマ 山内英生

ペルー:Kingsmill坑道廃水浄化プラント、試運転開始

 5月22日付け地元紙等によると、80年間にわたり毎秒1,100ℓの廃水を流出し続けたKingsmill坑道の廃水浄化プラントが試運転を開始した。
 本坑道は環境規制がない時代に建設されたもので、Morococha地区一帯の鉱山廃水が長年にわたりYauli川に流出し、環境汚染を引き起こしていた。
 本プラントは、Toromocho銅開発プロジェクトを進めるChinalco(中国アルミ業公司)によって建設されたものであり、同社は同プロジェクトの実施にあたり、本プラントの設置を契約条件の一つとしていた。
 エネルギー鉱山省のRamirez鉱山環境総局長は、本プラントの建設には40百万US$以上が投じられたことや、試運転には今後2か月間を要すること、プラントは廃水の酸度(pH)を改善し、重金属濃度を低下させるだけでなく、固形物や硫酸塩等も除去するものであると説明した。
 一方、市民オンブズマンの環境問題担当官は、本プラントの稼働によって、国内で最も深刻な鉱害問題の一つが解決されると述べたほか、80年来の鉱害問題が民間企業によって解消されることの意義は大きいとコメントした。

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