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南ア:JSE、プラチナETFの導入を検討中
5月7日の各社報道によれば、南アヨハネスブルグ証券取引所は、2010年内に、プラチナETF(上場投資信託)を導入することを検討している模様。経済危機が起こって以来、投資リスク回避のためにも、金を中心としたコモディティ投資のETFが活況を呈していることが主因と分析されている。
米経済紙によれば、2010年4月、プラチナETF現物取引は10t以上、パラジウムETF現物取引は約22.7tに到達。市場時価総額は870百万US$規模と計上されている。4月にプラチナETF取引量は最高値に達し、それ以来は微減を示しているが、パラジウムの取引量は現状も伸びている。
一方、5月20日時点では、パラジウムの先物取引価格(5月デリバリー)は458.70 US$/oz、プラチナ同価格は1603.70 US$/ozと反落している。これは、5月上旬にEUが総額7,500億の緊急融資制度を発表したことや、欧州中央銀行がユーロ圏政府債の買い入れを開始したことなどから、過度のユーロ不安は解消されたように見られ、プラチナ価格も上昇基調に推移していた矢先に、5月中旬になって、EU圏への財政再建の動向に対する懐疑的な見方が再浮上し、それに加えて、ユーロ安によって、経済成長及び製造業の回復が阻害されたため、価格が反落した。ある米コモディティ市場分析家は、「プラチナ及びパラジウムは、他の貴金属(金など)と違って、産業の需要があるため、これらの価格は経済の先行き変動に敏感である。また、2010年1月の米プラチナ・パラジウムETFの導入によって、現物取引がより容易になり、価格はより変動しやすい環境となっている」と分析していた。
なお、JSEの最高執行責任者は、報道官に対して、「市場が活況で、適切な時期であったとしても、ETF導入には少なくとも2、3か月はかかるであろう。」とコメントしていた。
