ニュース・フラッシュ
2010年5月31日
リマ
山内英生
ペルー:Cusco県鉱区付与禁止条例により32件申請を却下
5月27日付け地元紙等によると、Cusco県内における新たな鉱区付与を禁じる条例が2010年3月に公布された件に関して、エネルギー鉱山省は、同条例は違憲であり同省の権限を侵害するものであるとして5月10日に憲法裁判所へ提訴を行った。しかしながら、条例は未だ有効であるだけでなく、同省所管の鉱物地質冶金研究所(INGEMMET)が、現在までに条例を理由にCusco県内の32件の鉱区申請を拒否していたことが明らかとなった。
これは、憲法裁判所が判決を下すまでの間は、INGEMMETが同条例を適用する旨を決定したためで、判決には約2年間を要する可能性がある。
この件に関して、SNMPE(ペルー鉱業石油エネルギー協会)のBaertl元会長は、INGEMMETがCusco県内の新規鉱区申請を受領していない旨を確認し、条例を検討・廃止すべき政府の決断力の無さは嘆かわしいとコメントした。一方、Ferrero元貿易大臣は、Cusco県には同条例を公布する権限はないほか、条例の内容は違憲であるとコメントした。
