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豪:QLD州Wenlock川の原生流域指定により、Cape Alumina社はボーキサイト開発プロジェクトを中止か
2010年6月11日、Cape Alumina Limited(本社:豪Brisbane)は、QLD州政府がWenlock川を原生流域に指定したことにより、同社のPisolite Hillsボーキサイト開発プロジェクトを進めることが実質的に困難となったことを明らかにした。
これまで、Cape Alumina社はガイドラインに基づき、Wenlock川流域の川岸から200mまでをバッファゾーンとしてFS及び環境影響調査を行っていた。しかしながら、2010年6月4日、QLD州Robertson天然資源鉱山エネルギー大臣はWenlock川をQLD州Wild River Legislationにより原生流域に指定し、川岸から500mを高度保護地域(High Preservation Area)に指定した。これを受け、Cape Alumina社は、バッファゾーンを500mとした場合にPisolite Hillsプロジェクトの資源量は約30%減少し、採算性の点で開発が困難となることから、恐らく開発を断念することになるだろうと発表した。また、Cape Alumina社は、鉱山開発は河川、湿地帯及び湧水地で行わないため水環境保全が守られること、科学的調査でバッファーゾーンは200mで十分であることが証明されていること、Robertson大臣の管轄しているQLD州天然資源鉱山エネルギー省から300mのバッファゾーンで水環境保全が守られるとのアドバイスを既に得ていることを挙げ、500mのバッファゾーンについて大きすぎると非難した。
Cape Alumina社は、Pisolite Hillsプロジェクトに対し既に22百万A$を支出済で、鉱山開発が行われた場合、GDPで12億A$の貢献と、1,400名の雇用が創出される予定であった。
