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- 銅 ベースメタル
メキシコ:連邦警察と州警察がCananea銅山から労組員を排除
メキシコ内務省(Secretaría de Gobernación)は、連邦警察と州警察の介入により、Grupo Méxicoが保有するSonora州のCananea銅山を占拠していた労組員を排除したと6月7日付けで発表した。同発表によると、労組員の排除は6月6日の午後に平和裡に行われ、労組側の抵抗は無かった。しかしながら、複数の報道によると、約2,000名の警察官が動員され、労組員排除のために催涙ガスが使用された。また、内務省の発表によれば、労組員の排除後、鉱山内の廃屋から火災が発生し、出火原因を消防当局が調査中である。
同鉱山のストライキは、労働協約の更新、及び保安・衛生条件の改善交渉の決裂により、2007年7月に発生した。連邦調停仲裁委員会(JFCA:Junta Federal de Conciliación y Arbitraje)は、スト中の労組員の破壊活動によりCananea銅山の操業継続は不可能とのGMの訴えを認め、同鉱山の労働協約及び個人雇用契約の不可抗力による終了を承認する裁定を2009年4月に下した。同鉱山労組は本裁定を憲法違反であるとし、法廷闘争に持ち込んでいたが、メキシコ連邦区労働問題第2法廷(Segundo Tribunal Colegiado en Materia de Trabajo en el Distrito Federal)は、Cananea銅山労働者とGrupo México(GM)との雇用契約解消を認める旨の裁定を2010年2月に下した。本裁定により、同鉱山のストライキは法的に解決したが、労組側は徹底抗戦の構えを見せ、鉱山施設の占拠を続けていた。
