チリ：COCHILCOが2010年銅生産量を対前年比6.5％増の574万tと予測

　チリ銅委員会COCHILCOは2010年第1四半期銅市場報告書で、2010年のチリ銅生産量を対前年比6.5％増の5.74百万tと予測した。
　この予測では銅精鉱及び銅カソード共に生産量が増加するとし、前者の増加はBHP Billiton(57.5％権益)のEscondida鉱山やFreeport-McMoRan Copper ＆ GoldのCandelaria鉱山の増産、Antofagasta Minerals社Los Pelambres鉱山の拡張、CODELCO Andina鉱山のPhaseⅠ拡張プロジェクト完了、Teck社Carmen de Andacollo鉱山の硫化銅鉱石プロジェクトの操業開始等により、後者の増加はBHP Billiton社Spence鉱山のフル操業、CODELCO Gaby鉱山やQuadra FNX社Franke鉱山の増産によりもたらされる。
　2011年は、Los Pelambres鉱山やAndina鉱山の増産、Antofagasta Minerals社Esperauza鉱山のフル操業により銅生産量5.87百万tと予測されるが、銅カソード生産量はFreeportとCODELCOが操業するEl Abra鉱山のように酸化銅の鉱量枯渇の鉱山が複数あり減少となる。
　COCHILCO報告書では、2010年の世界銅生産量は新規プロジェクト開始の遅れにより対前年比26,000t減の15.9百万t、2011年は対前年比2.2％増の16.3百万tと予測している。2010～2011年の世界の銅生産量増加は、チリの478,000t増産により牽引されるとのことである。