ザンビア：大停電により主要銅鉱山稼動停止

　各社報道によれば、6月18日(金)、ザンビアのCopperbeltと North Westernの両州で発生した大停電により、ザンビアのほとんどの銅及びコバルトの鉱山が稼動を停止した。停電発生から10時間後に、復旧し、ほとんどの鉱山では操業を再開したが、ザンビア最大のKonkola銅鉱山では、坑内排水施設が被害を受け水没の危機に瀕している。
　この大停電は、改良を行っていたKariba North Bank水力発電所(発電能力450 MW)が故障し、Kafe Gorge水力発電所(発電能力990 MW)に過大な負荷がかかり、2つの発電所が停止したため発生した。
　ザンビアでは、鉱業と農業の両分野による電力需要の増加のため、2009年6月に最初の全国規模の大停電が発生して以来、停電が頻発している。現在、4百万US$を投入し、電力インフラ整備の改修を行っており、また、中国から同国のエネルギー分野への投資として20億US$の申出を受入れているものの、今後数年以内にKonkola、Mopaniなどの主要銅鉱山の拡張計画や中国有色鉱業集団による銅山開発で、更に100 MWの電力需要が見込まれており、電力不足の問題は、解決されていない。