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ニュース・フラッシュ

2010年6月28日 リマ 山内英生

ペルー:La Oroya製錬所、閉鎖の可能性高まる

 6月22日付け地元紙等によると、Sanchezエネルギー鉱山大臣は、資金繰り悪化により1年以上操業を停止しているDoe Run Peru社のLa Oroya製錬所に関して、法律29410で定められたとおり、7月27日までのLa Oroya製錬所の再開が実現されない場合、労働者と直接協議を行い、他鉱山等の新たな就職先の斡旋などを行う方針を改めて示した。
 なお、エネルギー鉱山省は6月21日にDoe Run Peru社や労働者の代表者らと協議を実施し、Doe Run Peru社が期日までに操業を開始することを約束したにもかかわらず、エネルギー鉱山大臣が上述のような発言を行っていることから、同省は、実際には期日までに操業が開始されない可能性が高いと判断しているようである。更に同大臣は、期日までに操業再開されない場合は法律の規定に従ってLa Oroya製錬所は閉鎖され、その後債権者会議が実施され、再建あるいは清算の決定が行われるとの道筋を示したほか、一部で取り沙汰されている国有化の可能性はないことを明らかにした。
 これに対し、ペルー鉱業冶金労働者連盟のCastillo書記長は、労働者の転職は受け入れられないとの見解を示すとともに、そもそも民間鉱山への労働者の転職を国が斡旋することはできないとして、あくまでも同製錬所の操業再開を求めるとの考えを示した。

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