ニュース・フラッシュ
2010年6月29日
サンティアゴ
菱田 元
チリ:北部電力網SINGの鉱山への電力供給が2030までに倍増と予測
6月21日付けチリ地元紙等は、チリ鉱業協会Alberto Salas会長の発言として、今後20年間に相当数の鉱山プロジェクトが開始されるため、チリ北部電力網SINGの鉱山操業への電力供給は、現在の12,500 GWhから2030年には24,000 GWhに倍増するであろうと報じた。
SING電力供給の90%は鉱業により消費されるが、この割合は2030年まで続くと予想される。2010年から2017年に準備されている鉱山開発プロジェクトの投資額は合計480億USで、うち150億US$はCODELCOが、残り330億US$は民間鉱山会社による投資が見込まれる。
現在のチリ鉱業の電力需要は年率10%で増加しており、長期的には徐々に減速し年率5%になると予測されるが、この成長を満たすには200 MWの発電所1基を12~18か月毎に操業していく必要がある。
Alberto Salas会長は、関係当局はこの電力需要増加に対して原子力発電や水力発電の選択肢も視野に入れながら、最適評価を行う必要があると述べた。