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- 鉱種:
- 亜鉛 ベースメタル 鉄鉱石
中国:メッキが亜鉛消費をリード、送配電・鉄道・道路が亜鉛メッキの主市場
6月30日、成都にて鉛亜鉛サミットが開催され、150人が参加。亜鉛の消費に関して以下のような報告があったと現地紙で報道されている。
1. 亜鉛の分野別消費割合
2008年 | 2009年 | ||
亜鉛メッキ | 42.2% | 41.6% | |
ダイカスト合金 | 18.0% | 16.5% | |
電池 | 14.9% | 14.3% | |
亜鉛華 | 13.4% | 13.0% | |
黄銅 | 10.3% | 13.4% | |
亜鉛材 | 1.2% | 1.2% |
亜鉛消費は大きくメッキに依存、黄銅用途が伸長。
2. 亜鉛メッキ産業動向
会議の席上、国際亜鉛協会から、2010年の亜鉛メッキ産業消費展望として、以下のように報告された。
a)電力の送配電網
国家電網の2010年計画では送配電網投資は3,200億元以上。これまでどおりの都市農村での送配電網や電力網の昇圧などのほか、特別高圧送電網の建設による需要が高まっている。また、スマートグリッドは2010年にモデル建設が始まり、今後の電力網投資が期待される分野である。
b)交通関連
道路や鉄道の建設への投入が継続していて、溶融亜鉛メッキ産品に大きな市場を提供している。2010年、内需拡大と経済発展促進のための措置及び計画として、高速道路建設が行われる。また、2010年は大規模な鉄道建設の年でもある。全国計画では投資総額は8,235億元(1,218億US$に相当)で、その内7,000億元(1,035億US$に相当)が基本投資建設である。高速電化ディーゼル化鉄道は6,401 kmが計画されている。高速鉄道線路の建設や新駅建設などが溶融亜鉛メッキに大きな市場を提供している。
c)建築関連
国際亜鉛協会は建築及び国内住宅市場は継続して発展すると認識、建築産業で用 いられる伝統的用途としての溶融亜鉛メッキ市場は堅調を維持するが、新たな用途の拡大は推定が難しい。具体的には構造用部材へのメッキ応用は既に存在しているものの、それほど大きな亜鉛メッキ消費に結びつかず、鉄筋へのメッキ応用もあるものの、大きく消費を伸ばすにはまだ市場が小さい。
d)自動車関連
2010年1Qの自動車販売量は400万台に達したが、コストとの関係から、乗用車ではまだ僅かに30%が溶融亜鉛メッキ鋼板を採用しているに過ぎない。トラックではほぼ0である。この分野での亜鉛メッキ普及は潜在的な期待といえる。
