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ニュース・フラッシュ

2010年7月5日 ロンドン フレンチ香織

ナミビア:南アBEE政策に類似するTESEF計画に関する動向

 ナミビア首相府の政府関係者によれば、南アのBEE政策に類似するTESEF(Transformational Economic and Social Empowerment Framework)計画が、2010年末には承認される可能性が高い。南アのBEE政策に類似するTESEFは、2004年に内閣が首相府に権能を委託して以来、2008年に草案が完了され、現在は7月15日までパブリックコメントが求められている。
 TESEFの目的は、社会的公正、経済成長、及び変革において歴史的に不利益を被ってきたナミビア人(historically-deprived Namibians: HDN)に対する権限付与の枠組みを展開することである。2008年のCIAデータでは、ナミビアの失業率は51.2%。これの対策としても、TESEFの草案には、HDNに対する権益譲渡や、上層マネージメントにHDNを採用するなどの項目が盛り込まれている模様。なお、政府関係者は「これらの項目に設定される目標値は規範的ではなく、申請には南アのBEEスコアーカードと同様に十分な柔軟性がある」と述べている。
  他方、2010年末には承認され、TESEFの具体的な内容が公表されることとなっているが、2010年2月の地元報道によれば、「実際には、ナミビアの政党SWAPO(南西アフリカ人民機構)の本部からの承認が遅延しているため、2010年中には発表されない」と欧米経済分析家等は見込んでいる。また、TESEFの他に、ナミビアのNahas Angula首相は6月30日に開催されたRio Tintoとの会談で、外資鉱山企業の自国での付加価値化、現地の人材教育の強化、エネルギー開発、鉱業活動によって破壊された風景の美化の必要性を提唱していた。
 TESEFの概要:
 http://209.88.21.55/opencms/opencms/grnnet/OPM/ProgramsProjects/Tesef.html
 http://www.mining-journal.com/__data/assets/supplement_file_attachment/0003/207642/Namibia_scr.pdf

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