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グリーンランド:Kvanefjeldプロジェクト、10月にウラン探鉱権の取得に期待
Greenland Minerals and Energy社(本社:Perth、AIM & ASX上場、以下GGG)の最高経営責任者は、同社が探鉱を行うKvanefjeldプロジェクトについて、2010年10月にはウラン探鉱権を取得できる可能性が高いと述べた。従来から、同国ではウラン探鉱・採掘が禁止されている。しかしながら、2010年1月1日に新鉱業法(※下記参考)が制定され、グリーンランド自治体に探鉱・採掘権の管轄権能が移譲されて以来、グリーランド自治体は現在、同社のKvanefjeldプロジェクトに対して、試験的にウラン探鉱権を与えるよう検討している。
GGG社の分析によれば、2009年6月12日にはAct on Greenland Self Governmentが制定され、警察や司法、沿岸警備などの権限、そして鉱業権の管理責任がグリーンランド自治体に移譲された。それに伴って、デンマークからの助成金(2009年は約650百万US$)が削減することが予想されており、自国の経済復興のためにも、このプレFSで好調な結果を出しているKvanefjeldプロジェクトのみが、試験的に認められる可能性が高い。また、GGG社は豪州企業であるため、環境対策の基準も高いことがプラスの動機付けになるであろうとGGG社は捉えている。
Kvanefjeldレアアース・ウランプロジェクトは、2010年2月にプレFS結果を発表したアドバンス段階のプロジェクトである。2010年3月、グリーンランドBMP(Bureau of Minerals and Petroleum)がGGG社にレアアースを主とした探鉱権を承認し、2014年12月31日まで探鉱権が更新された。予測及び概測鉱物資源量(JORC)は457百万tで、U3O8は 282百万lb (U3O8品位280ppm)、TREO(Total Rare Earth Oxides)は4.9百万t (REO品位1.07%)と大規模な資源が期待されており、レアアース資源量4.9百万tの14%は重希土類と評価されている。今後の計画については、ボーリング調査は2010年に1万mで完了し、2013~2014年には鉱山建設、2015年には初期生産を開始する予定である。プレFSでは、粗鉱処理量10.8百万t/年、U3O8生産量3,895t /年、酸化レアアース生産量 43,729t /年、鉱山余命23年としている。
※参考:グリーンランド新鉱業法(英仮訳)
http://www.bmp.gl/administration/legal_foundations.html
