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ニュース・フラッシュ

2010年7月20日 シドニー 原田富雄

豪:鉱物資源利用税に影響を与える連邦議会選挙日程が固まる

 2010年7月17日、ギラード首相は次期連邦議会選挙を8月21日に実施すると発表した。今回の選挙は連邦下院選挙と、連邦上院の半数改選の同時選挙となる。
 大手資源企業3社(BHP Billiton、Rio Tinto、Xstrata)との妥協により2010年7月2日に発表された鉱物資源利用税(MRRT)に関しては、発表以降、準鉄鉱石大手、磁鉄鉱鉱山、ジュニア企業及び炭層メタンガス開発事業者を中心として、税制内容に反対する声が依然としてあがっており、野党保守連合を主導するアボット野党自由党党首も新たな資源税制に関して見直しが必要としてMRRT導入に反対との姿勢を示しており、他の重要案件(排出権取引制度導入、難民流入問題等)と並んで選挙の争点の一つとなっている。
 2010年7月16日~18日に行われた世論調査(ニューズポール)によれば、与党労働党への支持率が55%と、野党保守連合への支持率の45%を上回っているが、2009年政府が導入を求めた排出権取引制度関連法案(CPRS)が連邦上院で2度否決された前例があるだけに、MRRTを導入するためには下院で過半数の議席獲得に併せて、与野党議席数が逆転する連邦上院での勝利が必要となっている。
 現時点での政党別連邦議席数は次のとおり。

  下院 上院
 与党労働党  83 32
 野党自由党
 野党国民党
 野党保守連合計
 55
   9
 64
32
  5
37
 グリーンズ    0   5
 家族優先党    0   1
 無所属    3   1
合計 150  76
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