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豪:Rio TintoはChinalcoとの間でギニア鉄鉱石開発の契約を締結
2010年7月29日、Rio Tintoはアフリカ西海岸のギニアに所有するSimandou鉄鉱石プロジェクトの開発及び生産を、Chinalco(中国アルミ業公司)と共同で行うことについて、正式に契約を締結したと発表した。締結式は、中国人民大会堂において中国商務相、中国発展改革委員会副委員長等の中国政府上層部出席のもと、両者の会長の間で行われた。
2010年3月19日、両社はSimandou鉄鉱石プロジェクト開発にかかる拘束力のない覚書を締結していたが、今回の正式契約により2015年までの生産開始に向けて開発に弾みがつくものと予想される。同プロジェクトの権益はRio Tintoが95%所有、残りは世界銀行グループの国際金融公社(IFC)が所有するが、Chinalcoは2、3年間で13.5億US$を拠出することにより、同プロジェクトの権益比率は、Rio Tintoが50.35%、Chinalcoが44.65%、残りの5%がIFCとなるが、ギニア政府も20%の権益の取得権(オプション権)を有している。Rio Tintoは2006年にギニア政府から鉱業権を付与されて以降、これまでに650百万US$を投じて探鉱、評価、環境影響評価及び地域開発を実施してきたが、順調に開発が進めば年産70百万tの世界最大クラスの鉄鉱石鉱山が誕生する。また、ギニアにとっても鉱山に併せて、鉄道・港の開発により数千人の雇用が生まれるとともに、インドを抜いて豪州、ブラジルに次ぐ鉄鉱石輸出国になると思われる。
一方で、同プロジェクトからの出荷が始まる頃には、現在豪州で開発が進む鉄鉱石プロジェクトからの供給を併せて鉄鉱石の供給過多になると市場アナリストは見ており、鉄道を含めたインフラの整備も含め総額40億US$を超える開発費用を投じるプロジェクトの動向が注目されが、Rio Tintoは2010年8月3日付けで鉄道、港湾開発のため170百万US$を投じることを決定している。