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ニュース・フラッシュ

2010年8月9日 リマ 山内英生2010. 8. 10 サンティアゴ 大野克久

ペルー:Votorantim Metais社、Milpo社の株式過半数を取得

 地元各紙によると、Cerro Lindo亜鉛鉱山などを操業するMilpo社の株式公開買い付けを実施していたVotorantim Metais社(ブラジル)は、Milpo社株式の50.02%を取得し、同社の経営主導権を握ったと発表した。
 Votorantim Metais社は2005年からMilpo社への資本参加を開始し、2008年に引き続き2度目の公開買い付けを2010年7月より実施していたが、今回420百万US$で全株式の16.4%を取得し、合計で過半数の株式取得を達成した。
 Votorantim Metais社のSilva代表は、Milpo社の魅力は同社の投資計画や、全土で実施するプロジェクト数が70件にも及ぶことであると述べた。また、Milpo社が実施する400百万US$の投資計画を引き継ぎ、これをより加速する形で実行していきたいとの考えを示した。また同社によると、Milpoの買収により同社の現在のポートフォリオであるアルミ、亜鉛、ニッケルに銅、鉛及び銀が追加され、特に銅によって従来よりもキャッシュフローを安定させることが可能となる。また、Votorantimにとって事業戦略上ペルーは重要であり、理由の一つは生産コストが安いことであるとコメントしている。
 なお、投資計画の内容は、El Porvenir鉱山(Pasco県)、Chapi鉱山(Moquegua県)の拡張のほか、Pukaqaqaプロジェクト(Huancavelica県)、Hilarionプロジェクト(Ancash県)の実施などとなっている。
 Votorantim Metais社による現在までのペルーへの投資は、すでに15億US$にのぼるが、このうち700百万US$は同社の所有するCajamarquilla製錬所に、残り800百万US$がMilpo社の株式取得に投じられている。

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