ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 金 ベースメタル
南ア:中国銀行、Wesizwe社に中間資金支援91百万ZARを供給
業界紙によれば、Wesizwe社(南アプラチナ探鉱会社、JSE上場)は8月23日、中国銀行より、91百万ZAR(12百万US$)の中間資金支援を取得した。本資金支援の条件詳細は公開されていないが、Wesizwe社は、「(本支援は)とても好意的で、中国取引での資金全額が確保されれば、返済されることとなる」と述べている。
Wesizwe社と金川社及び中国アフリカ開発基金の中国コンソーシアムは2010年5月、Wesizwe社株51%の取得のために、中国側が227.5百万US$を出資し、さらに、2018年までにPGMのフル生産に移行するためにも、Wesizwe社が担うFrischgewaagd-Ledigプロジェクト開発費に、650百万US$を融資する合意書に署名した。従って、91百万ZARの支援は、本合意の初段階と考えられる。
他方、本合意によって引き起こされるBEE権益譲渡に関する課題の行方は、今もなお疑問視されている。現在、Wesizwe社は、BEE権益保有率33%であるが、中国コンソーシアムが新規増資分として同社の株51%を取得すれば、株式全体が2倍となるためWesizwe社分がダイリュートされて半分になるので、BEEは16.5%のみの保有となる。
Wesizwe社CEOは、「BEEの課題に認識している。現状、緊急の計画を整えており、今後は我々の戦略的パートナーのみならず、政府も説得できるようにしていきたい」と述べているが、明らかなBEE対策は未公表の状態が続く。地元メディアのある投資家によれば、「今後、Wesizwe社がBEEの課題によって、中国との合意内容を変更するとは予想されず、Anglo PlatinumはWesizwe社の株26.5%を保有するが、主要の株と考えていないとして、同社がその株を払戻し、それをBEEに与えて、残りの必要なBEE保有率9.5%[(2014年のBEE目標)26%-(中国との取引後のBEE保有株)16.5%]を補充するのではないか」などの憶測が持ち上がっている。
その他、Wesizwe社のCEOであるSolomon氏は8月4日、現CFOのArthur Mashiatshidi氏に、10月1日よりCEOの地位を継承すると発表した。中国との取引交渉のためにも、同氏は今後6か月間、非常勤役員に下りてアドバイザーとして留まることとなっている。また、8月19日は、Wesizweの年次総会が予定されていたが、同社BEE株33%を構成するBakubung-Ba-RatheoコミュニティやNewshelf 925社等は、『実際の株主総会での投票権の保持者が不明瞭』と、各当事者の決定権を訴え、ヨハネスブルグ最高裁判所の命令により延期されている。