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中国:包鋼は江西省へ、Chinalcoは広東省のレアアースへ進出、レアアース再編流動化
現地報道によれば、2010年10月13日、内モンゴル自治区の包頭鋼鉄(集団)有限責任公司は、江西省への3件の投資を発表した。1件は7,387万元の出資による江西贛州信豊利への株式取得投資、2件目は8,920万元を出資して江西贛州全南晶環と共同でのレアアース企業の設立、そして3件目は6,934万元で贛州晨光稀土の株式取得の投資である。
この結果、包鋼は南方中重稀土の20%の分離能力を確保することとなる。
一方、2010年10月15日、中国アルミ業(Chinalco)と傘下の中国稀有稀土有限公司は、広東省新遠市で、同市と協力してレアアース関連の合作について調査研究を開始すると発表した。報道によれば、清遠市の3地区のレアアース産地の1か所の採鉱権が同社に付与され、採鉱企業が設立されるのではないかとしている。また、同市は、2015年にレアアース酸化物1,000tの生産を計画していると発表した。又、中国アルミ業は9月に江西希有稀土金属タングステン業集団に100億元の投資を3年間で行い、同省のレアアース基地化について合意している。
又、これまで広東省の希土企業としては、広東省の地方企業で上場企業の広晟有色金属股分有限公司が中心企業であった。同社は、現在、広東省でレアアースに関しての唯一の合法レアアース採鉱企業で、広東省内にレアアース鉱山3か所の採鉱権を有している。
また、広東省へは、中央企業である中国有色集団(中色)が、2008年、中色南方稀土(新豊)有限公司を設立して参入している。現在はまだ採鉱権を有していないが、同省内新豊のプロジェクトが軌道にのれば、同地でのレアアースの採掘選鉱などに関する権利が与えられる見込みとなっていた。
なお、福建省では、同省龍岩市政府が厦門(アモイ)タングステン業股份有限公司と資源管理や工業パーク建設などの連携によるレアアース産業促進に向け合意している。