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ニュース・フラッシュ

2010年11月8日 ロンドン フレンチ香織

南ア:Great Western社、2013年操業予定の南ア・Steenkampskraalレアアースプロジェクトで、売上高9倍を期待

 2010年11月4日の報道によれば、Great Western Minerals Group社(本社:加Saskatoon、TSX-V上場、以下、GWMG)のCEOは、2013年よりSteenkampskraal鉱山の生産が開始すれば、売上高が現在の9倍になることを期待している。同氏によればGWMG社は18年間、中国より酸化レアアースを購入し、英国の子会社Less Common Metals社、米国の子会社Great Western Technologies社の2か所で製錬している。現在、レアアース鉱石供給を中国に100%依存しているが、2010年における同社のレアアース金属及び合金生産は約500 t、売上高は16百万C$を計上している。
 GWMG社は、Rameco社(GWMG社が同社株式20.8%を保有)と共同で、Steenkampskraalプロジェクト(休山中)の開発を進めており、2010年6月に鉱業権の更新を完了。2013年までに2,700 t/年のレアアース鉱石の生産を開始する計画である。同鉱山は軽希土類と重希土類の比が92:8ではあるが、過去の調査データによると、資源量29.4千tの中にジスプロシウム196 tを含有しており、重希土類に特化して更なる探鉱を進める。
 なお、最近の中国のレアアース輸出削減に関する報道が続いている影響で、同社株価は90日間で158%増加している(高値0.49 C$/株を記録)。英国経済紙のある鉱業アナリストによると、この影響によりレアアース探鉱を行うジュニア企業の株価は平均して2008年末比12倍増、さらには2010年10月の1か月間で35%増加している。ただし、同氏は「このレアメタル探鉱企業の株価高騰は、2006~2008年に見られたウラン探鉱企業の株ブームに類似しており、今後どれだけのプロジェクトが生産段階へ移行できるのか懸念される」とコメントしている。

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