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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2010年11月29日 ロンドン フレンチ香織

スウェーデン:Northland Resources社はStandard Bankと鉄ペレットの長期供給契約を締結

 Northland Resources社(スウェーデン、TSX上場)は2010年11月19日、Standard Bankと、スウェーデン北部にあるKaunisvaara鉄鉱石プロジェクトより、鉄ペレット最大3百万t/年を長期的に供給する契約を締結した。本契約によって、Standard Bankは、同プロジェクトの鉄ペレット60%相当の供給を確保し、その代わりに、設備・装置に対して80百万US$、Société Générale等からのシニア融資の一部を含む費用超過に対して40百万US$を保証する金融支援の意向書に署名している。
 Standard Bankは長年の間、現物コモディティの世界市場で主要な位置を占めている。南アに拠点を置くが、同社株の20%は中国工商銀行(ICBC)が保有しており、子会社のStandard Resources China(SRC)経由で、中国の顧客に対して鉄鉱石の現物取引が直接行えるため、特に中国市場で強豪とされている。
 ロンドン拠点の市場関係者からは、「通常、鉄鉱石の供給契約は、生産または金属商社の特別な顧客と交わされてきた。だから、今回は銀行が供給契約に直接参入したのは興味深い。これは、鉄鉱石のデリバティブ及び先物市場が拡大していることの証であり、金融関係者はワラントを保証するためにも、供給アクセス確保の必要性に気付いたのではないか」等のコメントがあった。なお、新興国からの需要増加による供給逼迫への懸念により、鉄鉱石スポット市場価格は、全体的に上昇基調に推移している。
 Kaunisvaaraプロジェクトは2010年9月にDFS(Definitive FS)調査の結果を発表したところであるが、2012年に鉱山の操業を開始し、2014年には鉄ペレット5百万t/年の生産能力に達する見込みである。

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