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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2010年11月29日 ジャカルタ 高橋健一

フィリピン:飲料食品大手San Miguel社、Tampakan銅・金プロジェクトの権益を持つ豪社買収の動き

 各社報道によれば、フィリピン飲料食品大手であり、コングロマリット企業であるSan Miguel社は、フィリピン・ミンダナオ島Tampakan銅・金プロジェクトの権益37.5%を持つ豪Indophil Resouces社(豪ASX上場)の株式100%の買収を検討している。買収予定額は52億US$とされている。既にSan Miguel社は10月にIndophil Resouces社の株式10.1%を40百万US$にて取得済みだが、その時点での条件として、San Miguel社は2011年1月10日まで独占的に100%取得のための資産評価作業を行なうことができるとなっていることによる。
 San Miguel社の狙いであるTampakan銅・金プロジェクトの権益は、Indophil Resouces社が37.5%、残り62.5%は非鉄メジャーXstrataが所有し、San Miguel社はIndophil Resouces社買収後、Xstrataと話し合いを行うとしている。業界関係者の見方では、San Miguel社の最終的目標は同プロジェクト権益のマジョリティ獲得であり、加えて、今後鉱業セクターに積極的に進出してくるのではないかと同社の今後の動向に注目している。
 Tampakan銅・金プロジェクトは、東南アジアにおける有数の規模となる未開発プロジェクトとして知られ、これまでの調査で、銅量13.5百万t(品位Cu 0.6%)、金量15.8百万oz(491 t;品位Au 0.2 g/t)と見積もられており、フィリピン政府の優先開発案件としてもリストアップされている。

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