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タンザニア:ロシアARMZ、Mantra Resources及びUranium Oneとの合意を発表
ロシア国営企業ARMZは2010年12月15日、タンザニアでウラン探鉱案件を有するMantra Resources(豪、ASX & TSX上場、以下Mantra社)の株式100%取得を目的として、全額現金で11.6億A$相当の買収オファーを提示し、Mantra社と本計画実施に関する合意(Scheme Implementation Agreement)に至ったと発表した。さらに、ARMZは同日、大多数の株式(51%)を有するUranium One(加、TSX & JSE上場、以下U1)と、12か月以内(延長可能)でMantra社の株式100%を売買できるオプション契約(Pull/Call Option agreement)も締結したと発表した。ARMZは、「ARMZの成長のためにも、世界展開の基盤となるUranium One社による開発を目指し、これらの合意に至った」と言及。本プロジェクトを買収すれば、U1は、同社の精測及び概測資源量を68%増加させることとなる。
Mantra社は、タンザニア南部で最も有望視されているMkuju Riverウラン探鉱プロジェクトを有する。Mkuju RiverプロジェクトのNI43-101規程に基づく精測及び概測資源量は平均U3O8品位439 ppmで67.7百万t。2012年に生産を開始する予定で、現在はDefinitive F/Sが完了に近づいている。なお、Uranex NL社(豪)に続いて、同社のプロジェクトはタンザニア国内でのウランの初生産と期待されており、政府は現在、放射性物質の取り扱いに関する法整備に取り組んでいる模様。
ARMZは、ロシア国営原子力企業Rosatom(旧ロシア原子力庁の機能を継承)傘下の企業である。ARMZは世界ウラン生産第5位で、主な生産はロシアで行っているが、2010年6月にUranium One社の株式51%を610百万US$で取得したことにより、カザフスタン、米国、豪州のウラン権益を獲得。また、アフリカではナミビアで、2008年よりSWAウラン鉱山のJV探鉱に参画し、現在もRossing South付近にて探鉱活動を続けている模様である。2010年5月には、ナミビアとロシア政府のと間で、5年間のウラン共同開発に関するMOUが合意され、ARMZはナミビア国営企業Epangelo Miningとワーキンググループを設立している。