ニュース・フラッシュ
2011年1月16日
サンティアゴ
神谷夏実
ブラジル:2010年の鉱業ロイヤルティ、前年46%増の10.8億US$
鉱山動力省地質鉱産局(DNPM)関係者によると、ブラジルの2010年の鉱業ロイヤルティ(Financial Compensation for Exploiting Mineral Resources (CFEM))の金額が、対前年比46%増の10.8 億US$と10億US$を超え、2011年も資源価格高騰を受け、増産と鉱業ロイヤルティ金額の増加が見込まれる。鉱山動力省Nery地質鉱産局長によると、ロイヤルティ増加の要因は資源価格上昇、増産、徴税効果改善であるという。鉱業ロイヤルティの49%(5.34億US$相当)はMinas Gerais州で支払われており、Vale、Companhia Siderurgica Nacional (CSN)、MMX、Usiminas、Ferrous Brazil等の企業が貢献している。またPara州がこれに続き29%を占め、鉱業ロイヤルティは2.29億US$となっている。鉱業ロイヤルティの引き上げは前政権時代から検討されており、現在の平均2%のレベルを諸外国と同様に10%程度まで引き上げる提案が議論されている。また鉄鉱石ロイヤルティについては輸出促進の観点からこれまで低率(2%)に抑えられてきた経緯があり、これを4%に引き上げることも検討されている。業界からはブラジル鉱業の競争性を保つためにも単に鉱業ロイヤルティを引き上げるのではなく、他の税制との調整も必要との意見も出されている。
