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ニュース・フラッシュ

2011年1月16日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:INB、Galvani社、ウラン開発のパイロットテスト実施中

 地元報道によると、Galvani社は、Minas Gerais州CaldasのINB(Industriás Nucleares do Brasil)施設内においてウラン及びリン酸製造のパイロットプラントの試験操業をすでに開始しており、今後90日間で終了する予定である。その後、INBとGalvani社はブラジル北東部Ceara州Santa Quiteria近郊のItataiaウラン鉱山から生産されるウラン鉱石からウラン及びリン酸生産を行うプラントの詳細設計を行う。現在のところ2012年にウラン生産量1,000t/年の操業を開始する予定である。ブラジルでは、ウランの探鉱開発、原子力発電、ウラン輸出は国家専管が憲法規定され、ブラジル原子力エネルギー委員会傘下のINBが独占権を有している。INBは2008年にItataia鉱山開発とウラン生産施設の建設のために、地元のリン生産業者であるGalvani社を選定した。ブラジルではすでにウランの開発が行われており、主要生産鉱山にはBaia州Logoa Realでも採掘されているが、Santa Quiteriaのウラン鉱床の埋蔵量(79.5百万t、P2O5 11%、U3O8 0.0998%)はブラジル最大とされている。また、ブラジルでは、現在2基の原子力発電所がAngra dos Reis(リオデジャネイロ州)で稼働しているところ、Lobao新鉱山動力大臣は、2011年にはCNPE (National Energy Policy Council)は新規に4基の原子力発電所の建設計画を承認する見込みであることを表明しており、今後ブラジル国内でのウラン需要が増加する方向にある。

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