中国：国土資源部、レアアース及び鉄鉱石の国家計画鉱区を指定

　中国鉱業ネットによれば、国土資源部は「第一期レアアース国家計画鉱区と鉄鉱石国家計画鉱区の指定に関する公告」を公表した。この措置は中国のレアアースと鉄鉱石資源の保護と合理的利用の推進を強化するもので、鉱産資源法などの法律法規に基づき、資源をこれまでの省・市・自治区など毎の分け方から、鉱床生成地域による分け方とし、鉱区名とその範囲を示した。レアアースについてはイオン吸着型レアアース資源が集中する江西省贛州市周辺の11カ所をレアアース国家計画鉱区(総計画面積2534 km²)と指定した。また、鉄鉱石に関連してはバナジウム、チタン磁鉄鉱資源が集中する四川省攀西地区が、初の指定地として重点的に指定されている。今回の指定は「レアアース採掘権が中央政府に戻され、再配分しようとする動き」との憶測もあるが、今回の指定に係る専門家審議会に参画した王元工業情報化部副巡視員は「資源保護と合理的利用の計画管理のための措置であり、採掘権を再分配しようとするものではない。資源は国が所有するが、生産は企業の配置により合理的な調整が行われるべき」と言っている。なお、同部は2010年10月に「省級レアアース等鉱産資源開発統合重点監督管理鉱区リストに関する公告」を発表し、レアアース等の鉱産資源開発統合鉱区78カ所を2010年の省級重点監督管理鉱区に指定し、2010年末までに統合を完了させるよう求めていた。
　発表されたレアアース国家計画鉱区の11鉱区は以下の通りである。
　1.龍南重稀土計画鉱区(1)
　2.龍南重稀土計画鉱区(2)
　3.尋烏軽稀土計画鉱区
　4.定南中稀土計画鉱区
　5.贛県(北)中稀土計画鉱区
　6.贛県(中)重稀土計画鉱区
　7.贛県(南)中稀土計画鉱区
　8.安遠中重稀土計画鉱区
　9.信豊(北)中稀土計画鉱区
　10.信豊(南)中重稀土計画鉱区
　11.全南中稀土計画鉱区
　また、四川省の攀枝花バナジウム・チタニウム・磁鉄鉱鉱区及び白馬バナジウム・チタニウム・磁鉄鉱鉱区の2カ所が鉄鉱石国家計画鉱区に指定された。