チリ：国防大臣、銅機密法、資金管理の移管と法律廃止についての動きが加速

　地元紙等によると、銅機密法に関し、CODELCOから納付された資金の管理の変更や同法廃止についての動きが加速してきた。現在CODELCOは、銅機密法により銅輸出金額の10％を国防省に納付している。同法により国防省に納付されてきた資金の管理について、これまで国防委員会が行ってきたところ、2011年1月25日にLarrain大蔵大臣が大蔵省の管理に移管すると発表した。蓄積資金の額は公表されていないが、2010年8月時点で300億US$に上るともいわれている。移管後は経済社会安定基金、年金準備基金等の国家管理基金と同様に管理される。
　一方、Allamand国防大臣は、銅機密法の廃止を検討する委員会を設置する見込みであると語った。同委員会は、5月21日までにPinera大統領に対し報告する予定である。銅機密法に絡む資金管理について、2009年にこの資金を使った武器調達に絡む疑惑が指摘される等、これまで透明性の低さが指摘されてきた。