ニュース・フラッシュ
2011年1月31日
ロンドン
萩原崇弘
欧州:欧州原材料イニシアティブ・コミュニケ発表が遅延
報道によれば、2011年1月26日に欧州委員会から発表される予定だった欧州原材料イニシアティブ(Raw Materials Initiative:RMI)のコミュニケ(報告書)が、延期された模様である。
発表延期の理由について、一部で、フランスのサルコジ大統領からの重大なコメントのためと報じられており、延期は1週間程度とされている。
去る1月24日、2011年のG20議長国であるフランスのサルコジ大統領は、農産品や資源など一次産品のコモディティ市況のボラティリティ抑制に向け、市場規制の導入を含めた措置についてG20での合意を目指す旨を発表しており、今回のRMIコミュニケの内容に同大統領が注文を付けたのではないかと言われている。
また、このコミュニケには、アフリカ資源国における紛争鉱物の取引の透明性確保が叫ばれる中、欧州各国企業が鉱物資源へのアクセスを改善できるような対策が盛り込まれると言われており、その双方の条件を満たし、アフリカ資源国の健全な経済発展に寄与する案が提示されるのかどうか、注目されている。