ニュース・フラッシュ
2011年2月1日
ロンドン
小嶋吉広
ザンビア:Chambishi鉱山のストライキ終結
2011年1月24日付け地元紙等情報によると、1月中旬から実施されていたChambishi鉱山のストライキは、労使間の協議の結果、1月24日、双方の合意に至り生産が再開された。「経営者側との意見の相違は解消され、現在は通常通り操業している」と労組代表は発表した。
ストライキの経緯としては、一部労働者が解雇一時金引上げや待遇改善を要求し、2011年1月中旬より操業に影響の無い範囲での示威行動を取っていたところ、経営者側は新たに中国系コントラクター(JCHX Construction Ltd.)の起用を労組への事前通告無しに決定。新たな中国系コントラクターの起用は、中国人経営者サイドの肥大化に繋がり、雇用削減と待遇悪化を招くとして不満を持った労組はストライキを行っていた。
一時は労働者の一部が暴徒化したことから、警察が催涙ガスを使用し事態の沈静化を図っていた。
労使間合意の結果、解雇一時金は106 US$から638 US$(3年以上勤務の場合)に引き上げられた。
Chambishi鉱山は、中国有色金属公司グループが85%、ザンビア政府系のZambia Consolidated Copper Mine Ltd.(ZCCM)が15%の権益を保有。2009年の銅精鉱生産量は90,000 t(鉱石の平均品位:銅2.19%。精鉱品位:銅28%)。今回のストライキにより10,000 tの鉱石生産に影響が出た模様。