インドネシア：国営錫PT Timah、2011年の錫生産量は最大で昨年比8％減産の見通し

　各社報道によれば、インドネシア国営錫生産会社・PT Timahは2011年の錫生産量を対前年比最大8％減の37千t～40千tとなる見通しであることを示した。インドネシアは世界最大の錫供給国だが、2011年1月、同国の錫年間生産量を100千tに制限する考えがある旨をエネルギー鉱物資源省が示していた。これに加え、今回の減産見通し発表は、2010年来高騰を続けている錫国際価格のさらなる上昇要因となることも予想される。
　今回の減産見通し発表に際し、同社幹部は、錫価格の維持のためには過度の供給は好ましくなく、また、資源埋蔵量保全のための生産管理も必要となるとのコメントが示されており、一部の業界関係者は、減産しても価格高騰により収益目標は達成可能であることが2011年の計画に繋がっているのではないかと見ている。PT Timahの2010年錫生産量は、豪雨による影響などによって40.4千tと、2009年の45.1千tから減少した。