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ニュース・フラッシュ

2011年3月24日 北京 土居正典2011. 3. 24 金属企画調査部 渡邉美和

中国:中国、財政部、国家税務総局、4月1日からレアアース資源税税率大幅引上げ

 2011年3月24日、中国財政部と国家税務総局は、4月1日発効として、レアアース鉱石の資源税税額標準を発表した。これにより、これまで「中華人民共和国資源税暫定条例実施細則」とその「資源税税目税額明細表」で「その他非鉄金属鉱石」として0.40~3.00元/t(0.06~0.46 US$)又はm3が適用されていたレアアースの税率は以下のように引上げられる。
 軽希土(バストネサイト、モザナイトを含む)           60元/t(9.16 US$/t)
 中重希土(燐イットリウム鉱(xenotime)、イオン吸着型希土を含む) 30元/t(4.58 US$/t)
 中国では2009年以来、資源税の制度改革の方向が何度か報道されている。課税方式の従量税から従価税への変更、税率のアップ、課税範囲の見直しによる拡大、税収の中央と地方の再配分などがその特徴とされており、税率として3%~5%が言われていた。その後、この改革された資源税体系の適用は2010年6月に新疆ウイグル自治区において原油天然ガスを対象に先行実施されている。
 今回のレアアース資源税の見直しはこの本質的な資源税改革に伴うものではなく、従来の課税体系内でのレアアース採掘管理の一環としての品目設定と思われる。
 なお2011年3月の全人代では、レアアース資源税の引上げが一部の代表から提案されていた。

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