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ニュース・フラッシュ

2011年3月29日 シドニー 原田富雄

豪:NSW州で鉱業に手強い保守連合政権が誕生

 2011年3月26日に実施されたNSW州選挙は、自由党-国民党保守連合が勝利し、16年間続いた労働党政権の幕が閉じた。政権の座につくO’Farrell首相は、これまで鉱業政策に関し公式な見解を示していないものの、地方の発展に尽力すると公約している。とりわけ農場や地下水供給、地域社会の保全に力を入れ、新規の鉱山開発(炭鉱含む)については“triple bottom line approach”と呼ぶ手法を導入すると言われており、地域社会、農業、及び経済の3点を考慮に入れた鉱業権付与を行うことが予想される。
 こうした状況から、大型開発案件に関して優遇政策を取ってきた前政権に比べ、鉱業関係者には厳しい状況が生じる可能性がある。これに関連しNSW州の鉱業協会は、O’Farrell首相の政策は失業者の増加を招くとのコメントを出しているが、同首相は異論を唱えるこうしたロビイストとの対話を望むと反応している。

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