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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2011年4月4日 ロンドン 小嶋吉広

カメルーン:Mbalam鉄鉱石プロジェクトに漢龍集団が参画

 Sundance Resources(本社:豪パース。ASX上場)が2014年の操業開始に向け現在Definitive F/S中であるMbalamプロジェクトは、アフリカ屈指の大規模鉄鉱石開発案件であり、プロジェクト鉱区(鉱区面積3,700 km²)はカメルーンとDRCコンゴにほぼ半分ずつまたがっている。
 2011年3月21日付けSundance社の発表によると、同社の発行済み株式のうち19%を漢龍鉱業(Hanlong Mining)が取得した。これは、同社の役員であったKen Talbot氏(2010年6月、DRCコンゴでの飛行機墜落事故により死亡)が保有していた株式を、漢龍鉱業が取得したもの。Mbalamプロジェクトへの参画に向けたSundance社との連携については韓国POSCOも関心を示していたが、今後同プロジェクトのファイナンススキーム組成にあたって、中国の影響力が増すことが予想される。
 3月17日のSundance発表では、Mbalamプロジェクトの概測資源量は、これまでの発表値から倍増し417.7百万tとなり、品位は62.3%となった。これは、Definitive F/Sの結果、DRCコンゴ領内に位置するNabeba鉱床の資源量(291百万t)が、予測資源量から概測資源量へと精度が上がったことによる。
 各紙報道によれば、Mbalamプロジェクトの開発費用は40億US$と見込まれ、うちNabeba鉱床の開発には6億US$を要する見込みとのこと。
 Mbalamプロジェクトは、ギニア湾沿岸から約500 km内陸に位置することから、鉱石を安定的に積み出すためには鉄道や港湾等の輸送インフラ整備が課題であった。プロジェクトで採掘される鉱石(DRCコンゴ領内Nabeba鉱床の鉱石を含む)は、カメルーンのKribi港から積み出しされる計画。Kribi港までの鉄道整備に関して、Sundance社は2010年9月に中国国営企業であるChina-Africa Construction Ltd.社と建設に係る協力につきMOUを締結済みである。また積出港となるKribi港は、現状では大型船に対応せず、鉱石の積出しに当たっては浚渫やバース整備等が必要な状況である。Sundance社は2010年9月に、中国港湾工程有限責任公司(China Harbour Engineering Company)と港湾整備に係る協力につきMOUを締結している。

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