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カザフスタン:鉱業・冶金部門に期待される大規模な近代化~MINEX中央アジア2011~
当地報道等では、アスタナにおいて2011年4月5~7日に開催された第2回鉱業冶金フォーラム(MINEX中央アジア2011)について取り上げ、鉱業・冶金部門における課題点や今後の対策につき政府関係者のコメント等を報道している。
カザフスタン鉱業・冶金部門には大規模な近代化が期待されており、専門家によるこの会合は、当該部門が直面する現在の課題の解決法を探る議論の場となった。課題の1つは鉱業・冶金部門における投資可能性の拡大である。専門家の分析が正しければ、カザフスタンにとって鉱業は石油部門に次ぐ自国経済の牽引役になり得る。
今回のフォーラムには前回を上回る多くの関係者が参加した。首相の出席はなかったが、主賓としてサムルク・カズイナ基金のカイラト・ケリンベトフ会長、アセト・イセケシェフ副首相兼工業新技術相が出席した。イセケシェフ副首相は、「カザフスタンの鉱業部門には今日、あらゆる企業にとって良好な投資環境が形成されている。地下資源の利用に関する税制とルールは企業にとって有利である。事業支援のスキームもある」と指摘した。また「新しい産業政策ではアクセントを鉱業・冶金分野に移していく。」と今後カザフスタンの投資環境はさらに良くなると述べた。
同副首相によると、これからの5年間において鉱業の基礎となるのは、探鉱・採掘・加工・最終生産物の付加価値の最大化、投資と新技術の導入、労働生産性と省エネ効率の向上、環境保全規制の順守にあるとしている。 また、サムルク・カズイナ基金のケリンベトフ会長は、「当基金の出資先として2010年、鉱業冶金部門は投資総額の30%を占めた。私の見通しでは、2020年まで投資ブームによって30~40%台の投資が持続するだろう。それだけ鉱業・冶金部門は重要な役割を担っているのである」と述べている。同会長によると、カザフスタン鉱業・冶金部門が直面する課題は、あらゆるレベルの生産における大規模な近代化である。その次の課題は有望性の高い品目群の生産、すなわち原料の採掘と輸出に留まらない加工工業の発展である。「鉱業・冶金分野はカザフ経済の多様化を多くの側面から保証し得る産業である。何よりもまず採掘基盤の発展があり、その上に更なる領域を発展させる可能性を有している。それがまさに政府が当基金に要求していることである。当基金はこの原則に従って新たな生産と近代化に取り組んで行く用意がある」と同氏は述べた。