ニュース・フラッシュ
2011年4月21日
サンティアゴ
縫部保徳
チリ:政府がCODELCOの格付け低下を阻止
メディア報道によると、チリFelipe Larraín大蔵大臣は、CODELCOの投資計画に対する資金調達について決定を下すことで、チリ政府は同社の投資格付け低下を阻止する用意があると述べた。
「政府はCODELCOの投資計画への支持を表明した。必要であれば、CODELCOの投資格付けへの負の影響を防ぐため、借入れと利益の再投資を組み合わせて活用する」とLarraín蔵相はCODELCO初の株主会議において発言した。この株主会議は、透明性向上を目的としたコーポレート・ガバナンスに係る法改正の結果、役員及び経営陣と株主を代表する大蔵大臣、鉱業大臣との間で定期的に開かれることになったもの。
CODELCOはいまだ市場から新規借入れを行うことができるポジションにある。必要ならば、政府は利益の再投資も承認するとLarraín蔵相は述べたが、次年度の利益の再投資に対する決定はまだ為されておらず、同蔵相は、「決定を公表する2011年6月30日までにはまだ時間がある」とも述べた。
CODELCOは、資源量減少と鉱石の低品位化に対応するため、今後5年で175億US$の投資を計画している。主要プロジェクトとしてMinistro Hales鉱山開発計画、El Teniente鉱山深部開発計画、Chuquicamata鉱山坑内採掘移行計画、Andina鉱山拡張計画(PaseII)があり、2011年度から2015年度までに年平均35億US$の投資が見込まれる。
この投資が行われない場合、CODELCOの銅生産量は2020年までに80万t/年に低下するとDiego Hernández総裁は以前に語っている。