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ニュース・フラッシュ

2011年5月10日 シドニー 原田富雄

豪:SA州Woomera立入制限区域を鉱山開発に開放

 2011年5月3日、Ferguson資源エネルギー大臣、及びSmith国防大臣は、60年間に亘り鉱山開発が制限されてきたSA州Woomera立入制限区域(Woomera Prohibited Area、以下「WPA」)に関し、今後規制緩和する計画であるとの共同メディア・リリースを行った。
 WPAは、Red(赤)、Amber(黄)、Green(緑)の地域に分割され、時期をずらして開発許可を与える予定とされており、今後6か月をかけて開発に関する規制を検討した上で新法を成立させる予定である。外国投資に関しては、これまでどおり外国投資審査委員会(FIRB)による国益審査は必要になるが、WPA内には120もの探鉱権の申請が出されており、同区域に関係する資源会社は政府の取組みに歓迎の意を表明している。
 銅、金、ウラン、鉄鉱石などの資源が賦存するとされるWPAの開発に関しては、鉱業関係者から開放の要望が強く、これに呼応する形で、連邦政府は軍用試験が行われる中心部以外については土地の多目的利用が好ましいとの考えから、2010年5月より元連邦政府高官で国家安全保障評議会の委員を務めるAllan Hawke博士を中心にレビューを開始していた。今回、規制緩和が盛り込まれた報告書が提出されたことから両大臣が支持表明を行ったもので、同日午前、SA州のRann首相やKoutsantonis同州鉱物資源開発大臣と共にWPAを訪問したFerguson資源エネルギー大臣は、「今後10年間に亘り、銅、金、ウラン、鉄鉱石プロジェクトを含めた経済効果は350億A$を超える」と述べた。

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