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ニュース・フラッシュ

2011年5月16日 バンクーバー 片山弘行

加:ケベック州政府、総額800億C$の北部開発計画を発表

 ケベック州政府は、2011年5月9日、同州の北緯49度以北の開発を促進するため、25年間総額800億C$に及ぶ開発計画「Plan Nord」を発表した。
 計画では「地域コミュニティの発展」、「潜在的な経済力の利用」、「北部地域へのアクセスの向上」、「環境保護」を柱にし、特に最初の2011~2016年についてアクションプランを定めている。「潜在的な経済力の利用」において、エネルギー資源、鉱物資源等についてのアクションプランが定められており、エネルギー資源については以下が定められている。
 ・3,500MWのクリーンな再生可能エネルギーの開発
 ・主要エネルギーネットワークに繋がっていない産業プロジェクトに対する支援
 ・地下水発電の開発に必要な調査研究への資金提供
 ・風力‐ディーゼル混合発電のパイロットプロジェクトの実施
 また、鉱物資源については以下が定められている。
 ・地球科学データベースSIGEOMへのデータ取得、統合
 ・Schefferville-Emeril Junction間の鉄道修復に対する政府の関与
 ・生物多様性税額控除制度の導入可能性調査
 「北部地域へのアクセスの向上」においては、輸送インフラについて同様に以下のアクションプランが定められている。
 ・Otish Mountainsへの167号線の延長
 ・Baie-ComeauとFermont間の389号線の改修
 ・空港設備改善の継続
 ・NatashquanとKegaska間の138号線の延長の継続
 ・KegaskとBlanc-Sablon間の連絡線の建設を通じた138号線の延長
 ・Kuujjuaqから南への道路もしくは鉄道によるアクセス路の経済性評価の実施
 ・Whapmagoostui-Kuujjuarapikでの大水深港湾設備及びRadissonまでの道路建設の経済性評価
 計画実施に当たっては、調整機関Société du Plan Nordを設立し、インフラ建設に係る民間投資の調整やアクションプランの実施、ファイナンスの交渉を実施するとしている。

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