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- 鉱種:
- 金 鉛 ベースメタル
中国:広東省河源市紫金県で血中鉛濃度異常事件発生
現地報道によると、広東省河源市紫金県で血中鉛濃度異常事件が発生した。2011年5月7日以来同県臨江鎮で1,468人が検査を受け、5月19日までに136人に血中鉛濃度異常が見つかったもの。汚染源は同地の鉛蓄電池企業である三威電池有限公司と特定され、現在、同社は生産停止を命じられている。また、環境汚染の発生地が「紫金県」と報道されたことで混乱も生じた模様で、大手鉱山会社の紫金鉱業は、同社とは無関係である旨の声明を発表している。
血中鉛濃度異常事件はとどまるところがなく、2009年は6件、2010年には9件発生している。2010年の9件内6件は鉛蓄電池企業が原因となっていて、2011年3月、環境保護部は11重点省の31の重点地域にある388の鉛蓄電池生産企業に対して監督検査を実施した。この結果、多くの中小規模企業で何らかの問題が発見されている。
中国電池工業協会の王敬忠副理事長によれば、経済成長に伴い、鉛蓄電池の需要も急増しているが、それまで参入条件が比較的緩かったことで企業数も急増した。しかし、小規模で技術水準も低い企業が大量に存在し、現在の企業数は中国間全体で約2,000社に達していると見られている。その内生産許可証を取得している企業は1,800社、生産額500万元(76.8万US$)以上の企業は約200社とのことである。広東・浙江両省では蓄電池企業数としては数百社が存在しているが、多くの企業で検査の結果生産停止が命じられているとも報道されている。
