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- 銅 ベースメタル
ザンビア:Mopani銅鉱山の税務上の疑義につきEIBはGlencoreへの融資凍結を発表
欧州投資銀行(EIB)は、Glencore(本社:スイス)が73.1%の株式を保有するMopani Copper Mine PLC(ザンビア)に関し税務上の疑義があるとして、Glencore及びその子会社に対しEIBの融資を凍結すると発表した。EIBは2005年に、Mopani鉱山のMufulira銅製錬所に係るSO2排出量削減に向けた改修費用として50百万US$を同鉱山へ融資している。ザンビアの税務当局が最近行った税務監査の結果によると、同鉱山での売上高が過少に申告されていることや、移転価格がGlencoreにとって有利に設定されている点を税務上の疑義があるとして指摘している。
これを受けEIBは、自らが独自に行う調査の結果が出るまではGlencore及びその子会社に対する融資を凍結することを決定した。これまでMopani Copper Mine PLCからEIBへの返済は予定通り行われているが、今後、ザンビア税務当局が追徴等を課した場合、債務の早期償還もあり得るとEIBは発表している。他方Glencoreは同社のHPで、Mopani銅鉱山で生産される銅地金の約半分は他社から購入した精鉱を用いており利益は少なく、また価格設定に当たってはLME価格に準じているとして、ザンビア税務当局の指摘に反論するコメントを掲げている。
Mopani鉱山の精測及び概測銅資源量は594千t、銅品位2.16%、2010年の銅生産量は197千tで、Glencoreの他、First Quantumが16.9%、ZCCMが10%の株式を保有している。