ブラジル：Vale、銅年産量100万t達成には買収が必要

　メディア報道によると、Valeは2015年に銅の生産量を100万tまで引き上げることを目標としているが、現在の埋蔵量では目標を達成するには足りず、今後資産買収による埋蔵量の確保を目指す方針とみられる。Valeは資源メジャー入りを果たし、鉄鉱石生産は世界最大クラスであるが、その他のポートフォリオが少なく、銅生産のための資産獲得は悲願となっている。
　Valeは、現在南アのMetorex社を11億US$で買収する計画がある。Metorex社は、DRCコンゴに銅鉱山資産を有している。2011年4月の時点でMetorex社株主の4分の1がValeによる買収に同意しているが、買収が成立するためには株主の4分の3の同意が必要である。
　Metorex社はRuashi銅・コバルト鉱山(DRCコンゴKatanga州、シェア75％)を保有している。Ruashi鉱山は埋蔵量約2,200万tで、銅地金36,000 t/年、コバルト4,500 t/年を生産している。
　 Valeはこれまでに、ザンビアのChibuluma銅鉱山(生産能力18,600 t/年)の85％を保有している他、ギニアの鉄鉱石鉱山(25億US$)、モザンビークの石炭鉱山への投資を行っており、DRCコンゴへの投資はこれらに次ぐ規模となる。