英：新贈収賄防止法、2011年7月1日に施行

　英国で2011年7月1日から新たな贈収賄防止法(UKBA:UK Bribery Act 2010)が施行される。同法令は米国の海外腐敗行為防止法(FCPA:Foreign Corrupt Practices Act)の要件よりも厳しいとされ、例えばFCPAで許容されている「関係円滑化のための支払い(facilitation payments)」はUKBAでは禁止されている。UKBAは、贈賄の発生を防げなかった場合、管理する立場の企業も刑罰の対象となるため、企業は責任を回避するためにも「適切な手続き(adequate procedures)」を整備しておく必要がある。またUKBAの対象は英国籍の企業だけではなく、英国に事務所がある企業及び英国人を雇用している外国企業も対象としており、広範囲な法令となっている。大手法律事務所Latham & Watkins社(本社：ロサンジェルス)の弁護士は「UKBAの施行によって、世界の鉱業における企業責任の在り方が大きく変わる可能性がある。」とコメントしている。