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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2011年8月15日 ジャカルタ 高橋健一

パキスタン:Reko Diq銅・金プロジェクト、2011年9月のライセンス発行に期待

 2011年8月4日の各社報道によれば、パキスタンReko Diq銅・金プロジェクトを操業するTethyan Copper Company(AntofagastaとBarrick Goldの合弁会社。以下「TCC社」)は、現在パキスタン最高裁から凍結されている同プロジェクトの政府からのライセンスが、9月中旬までに発行される可能性が高いことを示した。TCC社Tim Livesey CEOは、ここ数週間の間、中央政府及びバロチスタン州政府との会合を行ったが、その中で、9月22日を目途とし、最終決定がなされる見通しである旨の話があった、と述べている。
 Reko Diq銅・金プロジェクトの開発権に関しては、2006年当初に合弁事業契約及び探鉱権の交付過程等の違法性を指摘した複数のパキスタン人から、中央政府、州政府及び関係鉱山企業が訴えられ、最高裁審議まで持ち込まれ、以後現在まで最終的な判決は下されておらず、仮処分によりライセンス発行が凍結されていた。
 Reko Diq銅・金プロジェクトは、アフガニスタンとイランとの国境近くに位置し、Antofagasta 37.5%、Barrick Gold 38.5%、バロチスタン州政府25%の権益比率で、2011年2月にマイニングリース申請、環境影響報告書が、許認可権者でもある州政府に提出されている。FSでは、資源量59億t、品位Cu 0.415%、Au 0.219 g/tの結果が得られ、1日の採掘量109千tをベースに当初資本コスト33億US$とし、操業開始から5年間で年間188千tの銅を生産する計画となっている。

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