ニュース・フラッシュ
2011年10月18日
シドニー
原田富雄
豪:Olympic Dam鉱山拡張はウラン価格へ影響
BHP Biliton(以下BHP)がSA州に所有するOlympic Dam銅・金・ウラン鉱山の拡張計画が政府の承認を得たことから、今後同鉱山から生産される酸化ウラン量は、現在の4,000 t/年から19,000 t/年に拡大すると見られ、ウラン供給量の増大が市場価格の下落を招くと懸念されている。
NT州でRangerウラン鉱山を操業するEnergy Resources of Australia(以下ERA)のAtkinson最高経営責任者は、Olympic Dam鉱山からのウラン供給量が洪水の如く世界市場に流入した場合にERAへの影響はないとしながらも、世界需要の増加に比べ急速な供給量の増大は、多くのウラン鉱山に不利益を与えることになるとの認識を示した。なお、ERAは2011年10月12日、Rangerウラン鉱山拡張に向けた探鉱投資、排水処理経費として500百万A$の増資を行うと発表。現在68.4%の株式を所有する筆頭株主のRio Tintoは、今回の増資引き受けにより80%以上の株式を所有する可能性があると報じられている。
