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ギニア:Rio Tinto、Simandou Block 3 & 4鉄鉱石プロジェクト加速化に向け13億US$を投資
Rio TintoはSimandou Block 3 & 4鉄鉱石プロジェクトの2015年操業開始に向け、資機材の調達及び初期工事費用として11.2億US$を、また追加調査費として2.1億US$を投資することを明らかにした。今回の投資決定によりRio Tintoの総投資額(ディスバース済み及びコミットメント)は、2011年4月に鉱区保全に係る和解金としてギニア政府へ支払った7億US$を含めると30億US$に達し、うち20億US$は鉱山開発費用に、残る10億US$はインフラ整備に充てられる。本プロジェクトの精測及び概測資源量は10.9億t、Fe品位は65.997%であり、大規模鉄鉱石開発案件として注目されている。
プロジェクトの権益比率は現在のところRio Tintoが95%、IFCが5%となっているが、2010年8月に締結したChalco(中国アルミ業股份有限公司)とのMOUに基づき、Chalcoより13.5億US$の出資を受け入れることになっている。Chalco出資後の権益比率は、Rio Tinto:50.35%、Chalco:44.65%、IFC:5%となる見込みである。
2011年4月のギニア政府との和解では、和解金の他にギニア政府のプロジェクトへの参画についても合意されており、最大で35%、うち15%は無償でギニア政府へ権益が譲渡されることとなっている。ギニア政府の権益取得は以下のフェーズで行われ、これに伴いRio TintoとChalcoの権益比率は比例して減少していく。
フェーズ | タイミング | 政府への譲渡の内容 |
Ⅰ | 開発許可の大統領令公布時 | 7.5%:無償譲渡 10%:取得原価により有償譲渡 |
Ⅱ | 大統領令公布の5年後 | 7.5%:無償譲渡 |
Ⅲ | 〃 の15年度 | 5%:市場価格により有償譲渡 |
Ⅳ | 〃 の20年度 | 5%:市場価格により有償譲渡 |
Rio TontoとChalcoは山元から首都コナクリまでの鉄道整備(650 km)と深水港整備にも取り組んでおり、鉄道完成後のオペレーションも行う予定である。また、ギニア政府は鉄道会社の株式を最大51%保有できることになっており、鉄道資産の償却終了後はギニア政府が鉄道を保有することとなる(25年~30年後目途)。
なお、隣接するSimandou Block 1 & 2鉱区は当初Rio Tintoが保有していたが、2008年12月に当時の暫定軍事政権により没収され、現在ではValeが51%の権益を有し2012年の操業開始に向け建設中である。Simandou Block 1 & 2の鉱石はギニア国内を通らずリベリアから出荷する計画であり、Valeはリベリア政府に対し鉄道等インフラ整備の支援を行っている。
