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- 鉱種:
- 金 ベースメタル
ロシア:金精錬所の動向
2012年1月18日付け現地報道では、ロシアにおける金精錬所のについて次のような情報を掲載している。
ロシアでは、どこの精錬所に金を供給するかは状況次第であり、かなり頻繁に変更される。精錬所を選ぶ際に決定的役割を果たすのは、立地よりむしろ精錬価格であり、これは安定しておらず同じ精錬所でも一律ではない。ロシアでは下記の工場が貴金属精錬を行っている。
・ プリオクスキー非鉄金属工場
1974年にリャザン州カシモフ市に建設された。同工場は当初、鉄を生産していたが、政府決定により1991年、金加工に事業転換した。ロシアの金備蓄補充用に最も高純度(99.99%)の金を生産している。リャザン州に巨大精錬所が作られた理由は、主な買い手である国家貴金属・宝石備蓄機関(ゴフラン)に地理的に近かったためである。
・ ノヴォシビルスク精錬所
最も古く、1990年代初頭までロシアで採掘された金の約60%を加工し、ゴフランに納入していた。
・ クラスノヤルスク非鉄金属工場(クラスツヴェトメト)
ノリリスク鉱床の硫化銅・ニッケル鉱を精錬して白金族金属を生産するために建設された。貴金属の全種(白金族、金、銀)を製造するロシアで唯一の工場とされている。原料の70%はノリリスク・コンビナートの精鉱である。
・ シチェルコヴォ2次貴金属工場はモスクワ州にあり、スクラップなどからの2次貴金属加工専門である。
・ コルィマ精錬所は1998年にマガダン州で操業開始した。
・ エカチェリンブルグ非鉄金属加工工場(EzOTSM)は、白金族金属の精錬用に設立された。同工場は現在、含金砂の精錬、合金加工、2次原料からの貴金属抽出を行っている。
・ ウラルエレクトロメド(ウラル電気銅)はスヴェルドロフスク州ヴェルフニャヤ・プィシマ市にある。同社の金生産の原料基盤は銅精鉱、いわゆる「含金銅」である。また、銅もしくは銅合金をベースとするスクラップなど2次原料の割合もかなり大きい。
・ キシティム銅電解工場はチェリャビンスク州キシティム市にある。
