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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2012年3月20日 モスクワ 大木雅文

カザフスタン:Kazakhmys、2012~2014年銅生産予想引き下げ及びENRCの売却意向を明らかに

 2012年3月10日付け現地報道によると、カザフスタンのKazakhmysは主要資産の開発が高水準にあるため、銅の採掘を5年間で67%増加する予定である。さらに同社は自社株購入に予定していた資金によって配当金の支払いを実質3分の1増とした。
 Kazakhmysは、2012~2014年の銅生産中期予想を当初予定の30万tから28万5,000~29万5,000 tへと引き下げた。トロイカ・ジアログ・カザフスタンのアナリスト、ザウルベク・ジュニソフ氏は、「予想引き下げの主な理由は、鉱石中の銅品位の低下と幾つかの中規模プロジェクトの操業開始延期である。同社による銅平均品位の予想は以前1.00%だったのが、2012年には0.90%、その後0.85%まで下がる見込みである」としている。
 Kazakhmysは中規模プロジェクト(アクバスタウ及びジョマルト2鉱床)の大半につき、従来計画の2013年でなく2015年に操業開始する予定である。さらに、同社は当面の投資見通しを4億US$から6億US$へと引き上げた。ジュニソフ氏は、「我々の見解では、あまりに果敢な拡大であり、同社の主要資産の開発レベルが上がったことを示している」と指摘する。
 Kazakhmysはそのグローバルな将来目標に関して、選択肢の一つとして、ENRC(Eurasian Natural Resources Corporation)における持ち分(保有比率26%、市場価格は約37億US$)をCISにある他のいずれかの資産と交換する可能性を検討する意向であるとしている。なお、ドイツのMKM(Mansfelder Kupfer und Messing)の売却問題に今のところ進展はない。MKMは依然「売出し中」の資産であり、Kazakhmysは複数の買い手候補と話し合いを行っている。

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