閉じる

ニュース・フラッシュ

2012年5月28日 調査部 渡邉美和

中国:広西壮族自治区柳州市、環境汚染責任保険制度推進

 現地報道によると、広西壮族自治区柳州市の環境保護局と金融部門は共同して「環境汚染責任保険制度実施に関する方案」を発表、全市で環境汚染責任保険を制度化し、環境汚染リスクの分散化をねらう。
 企業が環境汚染を起すと、往々にして被害者に対する大きな賠償や社会矛盾を引き起こすことになる。企業はその賠償のみならず、停止や閉鎖にも追い込まれかねない。幸いにしてまだ柳州市ではそのような例はないが、いつでも恐れはある。今回の柳州市が推進している汚染責任保険制度は、環境事故処理に対して保健制度を導入するもので、企業経営上のリスクを分散化するとともに、被害者の円滑な経済的補償を獲得し、政府職能部門の負担の軽減を目指している。
 柳州市では実施範囲について、1つは重金属、鉛蓄電池、再生鉛産業を扱う企業である。2つめは、重点区域にある環境リスクの高い企業、3つめは全市の化工、重金属製錬、非鉄金属採鉱、河川沿いの環境リスクの高い企業などである。同市では2012年内に全市での制度実現を目指している。なお、この制度は強制ではない。

ページトップへ